FC2ブログ
 
■プロフィール

パラソル句会

Author:パラソル句会
パラソル句会は、50歳までを対象とした若い世代の句会です。指導は西村和子先生から井出野浩貴さんに引き継がれましたが、変わらず毎月第2土曜日の午後に池袋近辺の会場で句会をしています。また、偶数月はインターネット句会を楽しんでいます。お気軽にお問合せください。

■最新記事
■月別アーカイブ
■カテゴリ
■問合せフォーム

お問合せはここからお願いいたします。また、ご感想などがありましたら、是非お寄せください。

名前:
メール:
件名:
本文:

■最新トラックバック

■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■QRコード

QR

第44回インターネット句会特選句について
今回の鑑賞は、森山栄子さんが書いてくださいました。

終電に乗り来る汗とギターケース    林檎
終電、汗、ギターケースと、文字を辿るほどに臨場感が立ちのぼってくる。ギターケースを背負い、終電に乗り込んで来る青年。座った途端、その汗とエネルギーは落ち着きを見せるのだが、眼はまだ音楽の世界にある。現実に戻る過程を、乗り合わせた作者は確かに捉えていたことだろう。

軽鳧の子をひと目見しより出勤す     真理子 
産毛の抜けきらない軽鳧の子が潜ったり、よちよちと歩いたり、親を懸命に追う姿は、私たちの原点を指し示しているようだ。 毎朝その様子を見守る作者は、小さな生命の成長を新鮮に感じていることだろう。出勤前のひとときではあるが、心を律する大切な時間なのかもしれない。

明易しノート開きしまま重ね       礼美 
人生はあっという間だと諸先輩方が言う。私達の世代も然り、関心を寄せては忘れ、読みさしの本は増えるばかりだ。この句は本ではなくノート。ノートに書き留めるという行為は、忘れたくない気持ちの現れであるし、「開きしまま重ね」という措辞からも、学びたいという実直な気持ちが伝わってくる。

緑蔭に並べ替へたる絵の具かな    志奈
スケッチを終え、緑蔭に入って片付けをしている作者。日向にさらされた視界は、次第に鮮やかさ、濃さを取り戻す。それと同時に気持ちも落ち着く瞬間なのだろう。凹んだり丸くなったりしている絵の具のチューブを一つ一つ納めつつ、色彩豊かな季節を反芻している様子が自然に表現されている句。

風鈴の短冊ゆれてまだ鳴らず     林檎
紙の軽さ、ガラス棒の軽さ、或いは鉄片の軽さ。風力に左右されるこれらは、ひとり心にある時こそ感じる玄妙な感覚だと思う。その音はかそけく、放たれてすぐに消えてしまう性質のものなのだが、読み手もまたこの句に接して、その景を再現する機会を得た。写生句とは斯くと実感した。
スポンサーサイト


インターネット句会特選句鑑賞 | 21:33:27 | トラックバック(0) | コメント(0)
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad