2017-03-27 Mon
『薔薇の芽』 ふらんす堂著:松枝真理子 序文:西村和子 帯文:行方克巳
パラソル句会で幹事をしている松枝真理子の第一句集です。

吉田林檎さんが10句選んでくださいました。
どうもありがとうございました。
おでん酒年を取るのも悪くなし 真理子
こんな心境が理解できたのはつい最近のことである。
味の沁み込んだおでんをつつきながら、気楽に酌み交わすのは旧友だ。
「年をとったね」などと話しつつ、共通の思い出に笑いあう。
知り合った頃は自分がこんなことを語るなんて思ってもみなかった。
そんな友がいる喜び、「年を取る」ことを受け入れて楽になった心境を平明な表現で詠んだ句。
真理子さんの句でありながら、自分の句のような思い入れがある。
昼寝の子少し大きく見えにけり 真理子
少しずつ顔見知り増え初句会 〃
インターホン画面すれすれ夏帽子 〃
夏の川越して休暇の始まりぬ 〃
春立つや我らの句会船出して 〃
みんみんのみに濁点のついてをり 〃
忘れ物あへて届けず秋うらら 〃
春日さす修復されし壁画にも 〃
籐椅子に魂までも預けたる 〃
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