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パラソル句会

Author:パラソル句会
パラソル句会は、50歳までを対象とした若い世代の句会です。指導は西村和子先生から井出野浩貴さんに引き継がれましたが、変わらず毎月第2土曜日の午後に池袋近辺の会場で句会をしています。また、偶数月はインターネット句会を楽しんでいます。お気軽にお問合せください。

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第21回インターネット句会特選句について
インターネット句会の特選句の句評を、藤田銀子さんが書いてくださいました。

我が裡の母なるものや天瓜粉      桂子
 子を持つ女は、母である。
だが子どもを産めばその瞬間から母親としての自覚が生まれるというわけではない。
大多数の女は、子を育てていくうちに次第に母親と「なって」いくのではないか。
ちょうど今の時期、暑い盛りの入浴後に、多くの母親が幼い子どもに
パウダーをはたいたり、薬を塗ったりしたことがあるだろう。
そうして我が子の肌に触れる自分にふと感じる感覚。
母性も子どもと一緒に育っていくものなのかもしれない。
「天瓜粉」の季語が懐かしい記憶を想起してくれる。

洗ひ髪すぐに乾くや手帳繰る      林檎
 「手帳」から、ビジネスの世界の人の句であろうと想像した。
朝の出勤前あるいは就寝前に、わずかな時間も惜しんでスケジュールを確認する
作者の姿が浮かんでくる。時間に追われるビジネスパーソン。
だが、いくら身だしなみを気にする現代の男性といえども、
男性では「洗い髪」で詠めないだろう。
すぐに乾く短髪でも、女性ならではの情景。

二階から呼び止められて梅雨晴間    きあら
 雨の日は傘をさして歩くので、よく知っている人とすれ違っても
気づかないことさえある。
そして大抵の家では、雨の日に窓を開け放しにはしない。
近所を歩いていたのだろうが、わざわざ二階から声をかけてくれる仲なのだ。
それもお互い気づけばこそ。見上げれば、声の主と明るい空。
ものすごく嬉しいというほどではないが、少し嬉しい梅雨晴間。

あんみつやまた手鏡を取り出して    真理子
 私はいわゆる甘味がやや苦手だが、大学を卒業するまでに一度、
とキャンパスに近い甘味屋に行く女友だち数人に同行した記憶がある。
すると決して就職や、ましてや学業の話題にはならず。
そう、なぜか今でいう「恋ばな」にしかならない。
近年電車の中で見かける若い女性の鏡はもはや「手鏡」と言えない大きさで
あることが多いが、あんみつ屋でB5版のディズニー柄の鏡はなかろう。
掌に収まる「手鏡」の出番にふさわしい。
誰彼の恋ばなに興じる一方で、彼女たち(かつての私をも含む)は
絶えず、唇の端だの前髪だの目の中だの、何より自分自身が
気になって気になって仕方がないのだから。

オフィスと言ひて事務所のちょと涼し  みわ子
 オフィスと言ったっていつもの事務所なのだが。
いや実はエアコンを買い替えればこれほど涼しいことはないのだが、
なかなかそうはいかない。現実は厳しく、実に暑いのである。
そこで何事も気持ちの持ちようなのである、と
作者は前向きに考えることにしたらしい。
実際声に出して「オフィス」と言ってみると、
濁音もない上、fの音で息が抜けるので少し涼しげな気がする。
ほんの少しであるけれど。



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インターネット句会 | 23:11:23 | トラックバック(0) | コメント(0)
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