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パラソル句会

Author:パラソル句会
パラソル句会は、50歳までを対象とした若い世代の句会です。指導は西村和子先生から井出野浩貴さんに引き継がれましたが、変わらず毎月第2土曜日の午後に池袋近辺の会場で句会をしています。また、偶数月はインターネット句会を楽しんでいます。お気軽にお問合せください。

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第12回インターネット句会特選句について
今回の句評は、志磨泉さんが書いてくださいました。

せめて上向いて歩まん寒オリオン       林檎
澄みきった冬の凍空の星は冴えわたっている。そこにオリオン座を見つけることは難しくない、目が合うかのように視界に入ってくる。まるで自分を見守ってくれているかのように、励ましてくれているかのように。厳しい寒さの中、胸に何かをつっかえたまま、両手をポケットに入れて歩いていると、前のめりになりがち。“せめて上向いて歩まん”という“せめて”がきいている。せめて、まず顔をあげてごらん、そうすれば、一人じゃないよと寒オリオンが語りかけてくれていることに気付くよ、一歩ずつ前へ進めるような気がしてくるよと。

舟長の浜に銭撒く二日かな          銀子
この句のポイントは“船長”でなく“舟長”というところ。そう大きくない港に舟が並び、今年の豊漁を願い、また安全を祈り、初漁の儀式として銭を撒いている。カラフルな大漁旗がはためいている様子、浜辺に撒いた銭が二日の陽に煌めいている様子が鮮やかに目に浮かぶ。“二日”ということから、新年の意気込みと活気が伝わってくる。

一歳の末子も座して御慶かな         ゆかり
“御慶”から、元旦に、家族が勢ぞろいして畏まっている様子が目に浮かぶ。床の間には鏡餅、机にはお屠蘇にお節料理。三世代、四世代が正座をして新年の挨拶を交わす。そこに一歳の末子がちょこんと交じっている。その時ばかりは普段と違う空気を察してお澄ましをして座っているのだろう、微笑ましさも伝わってくる句だ。

初夢か現か吾子に擽られ           真理
寝ている足を擽られたかもというあたりから、幼い子供をもつ普段は忙しいママかと。慌ただしく目覚まし時計で起きたのではなく、目が覚めるまでゆっくり寝ていたのだろう。ふと目覚めた時、あれさっき誰かに擽られていたような・・・、あれは夢だったのか、現実だったのか。そこから、のんびりとしたお正月のゆったりしたムードが流れてくる。そして、お正月が過ぎれば、またいつものように時間に追われるママ時間に戻ることも想像がつく。

落葉踏み今授かりし句を忘れ         林檎
机上で練った句ではなく、ふと“授かった”句。手帳に書きとめる間もなく“あれ、なんだったっけ”とすっぽりと忘れてしまった。誰にも経験があることではあるが、そんな時に限って“すごくよいことが浮かんだ”ような気がして少し悔しい思いをする。“落葉踏む”から、ざくざくとした音や感触まで伝わってくる。その聴覚や、足の感覚に気をとられた瞬間に、授かった句がふっと消えてしまったのだ。乾いた落葉をざくざく踏む時の無心感は、何歳になっても幼い時と同じ感覚だ。


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インターネット句会 | 22:20:25 | トラックバック(0) | コメント(0)
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