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パラソル句会

Author:パラソル句会
パラソル句会は、50歳までを対象とした若い世代の句会です。指導は西村和子先生から井出野浩貴さんに引き継がれましたが、変わらず毎月第2土曜日の午後に池袋近辺の会場で句会をしています。また、偶数月はインターネット句会を楽しんでいます。お気軽にお問合せください。

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第42回インターネット句会特選句について
第42回インターネット句会の特選句について
巫依子さんが鑑賞を書いてくださいました。

続々と離陸着陸旅始    麗加
新年になって初めて出る旅を、飛行場に過ごす作者。
続々と離陸着陸する飛行機を眺めるも、
そこにはまた、作者だけではなく様々な人の旅の交錯があり…
そうした景が、作者自身の新年最初の旅というものへの感慨をより深めてくれたことであろう。

ふらここを漕げば漕ぎ方思ひだす   麗加
大人になると、ブランコを漕ぐことも
日頃はすっかり遠のいてしまうもの。
しかして、ひとたび漕ぎ出せば、身体には
子供の頃に身についた感覚がしっかり宿っているのだから不思議。

一瞬の黙雪女郎過りたり   林檎
人と人が話をしていて、ふとした瞬間に、
一瞬の沈黙が生まれることがある。
その一瞬の沈黙の瞬間の冷え冷えとした感じを、
雪女郎が過った瞬間と捉えたユニークさ。

着ぶくれて取り出す古文単語帳  真理子
古の言葉を学ぶも、着ぶくれるまでに
重ね着のゆるされている暮らしぶりにあるのが現代人。
試験迫る学生のリアリティー。

的を射ぬ電話相談春寒し  ゆかり
人が誰かに相談を持ちかける時、相談と云いながらも…
相手にただ共感を欲しているだけだったりで、
答えが出ないままに堂々巡りすることが往々にしてある。
が、しかし、時に的を射た答えを返されることで、
すとんと憑き物が落ちたようにスッキリすることがある。
そんな相談者本人も意表を突かれたような感じを、
「春寒し」という季語により語らせているのは巧み。


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インターネット句会 | 09:28:51 | トラックバック(0) | コメント(0)
第42回インターネット句会(2018年2月)
2月のインタネット句会の結果です。
今回は、15名参加で投句数は128句でした。

井出野浩貴選
特選句

続々と離陸着陸旅始       麗加
ふらここを漕げば漕ぎ方思ひだす 麗加
一瞬の黙雪女郎過りたり     林檎
着ぶくれて取り出す古文単語帳  真理子 
的を射ぬ電話相談春寒し     ゆかり
入選句
寒月やわが胸中に鬼眠り       林檎
どんど火を背ナに一献漢どち     依子
スキー靴履けばロボットめきにけり  真理子   
靴の跡より冬草の立ち上がる     栄子
完璧な三つ折り紙幣お年玉      麻美
カフェ一歩出づや雪女郎に戻る    林檎 
火の粉追ふ火の粉どんどの火の猛り  依子  

上句から下句まで三回、
畳みかけるように火の粉が出てきて、
最後は猛りだという。
どんどの勢いがよく表れていると思いました。(ひより)
寒柝の母の一打の遅れがち      志奈   
緊張のレッスン室に悴みぬ      あき子
兄笑ふから笑ひたる初笑ひ      味千代
炬燵より顔出し小言聞いてをり    志奈 
ゆつくりと歩む参道寒日和      真理子
甍より光放たれ冬青空        志奈
病棟の絵画真直ぐ春寒し       ゆかり
鬼やらひ老いたる父の声響き     睡
冬深し寝入りたる子を抱きかかへ   章子

寝てしまった子を運んだのも懐かしい思い出。
あっという間に子は重くなり、途中で落としたり、ずり落ちたり、
起こすしかなくなる重さはすぐにやってきます。
運ぶの重いでしょうけれど可愛くて羨ましいです。
ママ頑張って!!(紀子)
そつくりの姉と妹あたたかし     栄子
江の奥の家に眠りて霜の声      依子
受験番号見つけ巷の音戻る      麻美

合格発表の紙が張り出され、人だかりの中、
受験番号を見つけるまでの緊張と、
見つけてからのほっとした様子が伝わってきます。(あき子)
春浅し色とりどりの豆カレー     麗加    
木々や花々は眠り半ば。まだ何色にも染まっていない早春の自然界。
そんな時期だからこそ、白いお皿の上の豆の色が
ひときわ目をひいたのでしょう。(香奈子)
スキーバス降りて他人に戻りけり   真理子
同じ目的で同じ場所にいたバスの同乗者たちにはひ
そかな連帯感が確かに存在していた。
しかし終着場所に到着し、バスを下車した途端に
各々は帰宅へ向けての行動を黙々と始めるのだ。
そして挨拶も何もなくその場を立ち去って行く。(麻美)

互選で人気のあった句をご紹介します。
「禁酒」の字少々曲がる筆始     志奈
寄せ書きのペンのいろいろ浅き春   ゆかり
「ゆうき」てふ筆跡しかと春を待つ  真理子


次回の締切は4月5日です。
みなさんの参加をお待ちしています。

インターネット句会 | 22:21:50 | トラックバック(0) | コメント(0)
第41回インターネット句会特選句について
今回は、島野紀子さんが特選句の鑑賞を書いてくださいました。

三軒を巡りいつもの日記買ふ  林檎
一人一冊の日記、一年間ずっとそばに置く物だからこだわって選びたい。気分転換して違うのにしようと思ったり、やっぱりいつものが良いかな?と、とにかく迷う。掲句、わずか十七音に心の起承転結が見えて面白い。作者はいつもと違う日記買うつもりで家を出る。手にとってあれやこれや選ぶ。色々見たけど三軒目いつもの日記に出会い、やっぱりこれかな?と納得し、また新たな一年をこの日記ともに過ごそうと、まっさらなページの胸弾んだことでしょう。日記買ふは冬の季語だが、手帳買ふは季語ではない。季語への昇格もありそうだ。

この庭に祖父の面影枇杷の花   栄子
枇杷の花は静かに楚々と咲く、茶色柔毛まとい寒さに負けない潔さも持つ花。祖母でなく祖父が似合う。
祖父に遊んでもらった記憶、庭の手入れをしていた祖父後ろ姿、枇杷の花にお祖父様と日常の思い出溢れる作者の思いを垣間見た。

足組んで派手な靴下十二月   麗加
クリスマスを思わせる靴下柄か、はたまた冒険柄の靴下か、足を組んだからチラリと見つけてしまった意外性。そういう人に言えない、見ちゃった!!を書くのが俳句の楽しみでもある。十二月という季語が効いている。

美術館経由甘味屋文化の日  志奈
文化の日だから美術館で過ごした。いっぱいの感動と心に湧き上がるものを得た。まだ時間はあるし静かな甘味屋に行って鑑賞を分かち合おうよ。心もお腹も満たされた大人の休日をお福分けただきました。

冬の日や土手をころころ女の子  栄子
冬の日が効いている。通りすがりの女の子が土手を転がり枯草まみれになっていることでしょう。笑い声も聞こえてきそう。子供らしさ、風の子らしさがよく出ていて景が浮ぶ句。


インターネット句会 | 22:50:59 | トラックバック(0) | コメント(0)
第41回インターネット句会(2017年12月)
インターネット句会のご報告です。
今年の納め句座となった今回の参加は15名、投句は129句でした。

井出野浩貴選
特選句

三軒を巡りいつもの日記買ふ       林檎
この庭に祖父の面影枇杷の花       栄子
足組んで派手な靴下十二月        麗加
美術館経由甘味屋文化の日        志奈
冬の日や土手をころころ女の子      栄子

入選句
初霜や子を負ふ夫を送り出し       味千代

冬の朝は、働く夫婦にとっては、暗く寒いうちから家事に仕事に動き出し、忙しい。夫婦で協力し合い、保育園に子を送り出しする今朝の夫を詠んだ句か。(礼美)
猫去つて毛布に残る窪みかな       ゆかり
マスクして語気の鋭さ衰へず       林檎
銀杏落葉渡り廊下に踊り場に       栄子 
寒禽のひと鳴きしては飛び立てり     真理子
吸ひ終はり顎のマスクをちょんと上ぐ   麻美     
寒風や双子は固く手をつなぎ       麗加 
 
普通の兄弟姉妹よりも強い絆を持つであろう双子。寒風の吹く今日は一層寄り添って身体も心も温め合うのでしょう。(香奈子)
寒鰤の並ぶ競り場よ五百本        ゆかり
冬田道忘れ物よと声響き        礼美   
人前に出るのは苦手石蕗の花       真理子
落葉踏むリュックサックを弾ませて    林檎
話し声少し大きく冬田道         礼美

冬になると、体に力が入って声が大きくなるということがある。あるいは冬田道の開放感から、話し声が自然に大きくなったという気持ちの良い経験かもしれない。私は、作者が会話から少し離れた所にいて、今日は話し声がよく聞こえるという気づきを句にしたのではないかと思った。遮るもののない冬田は、他愛ない会話さえも露わにしてしまうのだと思うと面白い。(栄子)
溶くるまで石に噛み付く霜柱       紅歳
冬ぬくし鈴カステラを二つ三つ      ゆかり

鈴カステラが大好きなんです。「冬ぬくし」になんだかほのかに甘い味を感じました。(味千代)
雪眩し吾子の瞳のうす茶色        麗加
煙草吸ふために枯芝横切りぬ       麻美   
水音や綿虫湧き出づるごとく       林檎
年の市人の波には逆らはず        ひより  
用二つ済ましたる間に煮凝れり      紀子
昃りて水底あらは冬の水         真理子

日陰の暗さを得て初めて気づいた水底の姿。これは体験がないと詠めない句なのではないだろうか。冬の水といえば「冬の水一枝の影も欺かず」がどうしても思い出され、ついつい水面にばかり注目してしまうが、作者はその奥にあるものを発見した。日陰によってあらはになるという構造が面白い。(林檎)

互選で人気のあった句です。
焼藷やこの世は天下泰平と       味千代
冬日さす美術教諭のエプロンに      栄子

来年の初句会は2月5日締切です。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

インターネット句会 | 23:33:50 | トラックバック(0) | コメント(0)
第40回インターネット句会特選句について
10月のインターネット句会の特選句について、布川礼美さんが鑑賞を書いてくださいました。

爽やかや海へと続く坂翔けて    味千代
秋は気清く、明るく快適だ。
空気が乾燥して、清澄である爽やかで広々とした海辺の景、
青空を半分、海を半分、真っ直ぐスカッと下る坂道を想像した。

秋蝶も去りがたきかな子規の庭    真理子
子規の庭を秋蝶が様々な草や花に止まり、細々といつまでも楽しそうに飛んでいる。
秋蝶も の 「も」がポイントで、そんな楽しそうな秋蝶の姿に、いつまでも俳句と戯れていたい一時、
俳句を愛する作者の姿を重ねているのではないでしょうか。

こほろぎや戸口に挟む回覧板    麗加
作者が近所へ回覧板を届けに行った時を詠んだ句でしょうか。
ひっそりとチャイムを鳴らさずに?回覧板を戸口に挟んで、そっと後にする
玄関は、まだ留守か、応答がないのか、ただ暗闇の中でこおろぎの鳴き声だけが静かにりりり…りりり…と
聞こえてくる秋の静かな夜の情景が浮かんだ。

満月と差向かひたる観覧車    麗加
夜の遊園地の情景を詠んだ句でしょうか。
作者が、夜の観覧車に誰かと一緒に乗っているときの句でしょうか。
丸い観覧車と満月。夜の街の灯を背景に、ゆっくりとお互いに動くふたつの明るい丸が対照的で面白い。

火恋しコルトレーンの息遣ひ    泉
コルトレーンとは、ジャズの有名なサックスプレーヤーとのことだそう。
私は、彼のジャズの演奏を知らなかったため、恥ずかしながらyou tube で聞いた。
この句から、秋の夜の少し冷えゆく街や、ふと人のぬくもりが欲しくなった様子が浮かぶ。
私は、火恋しという季語を今回初めて知った。


インターネット句会 | 12:11:17 | トラックバック(0) | コメント(0)
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