FC2ブログ
 
■プロフィール

パラソル句会

Author:パラソル句会
パラソル句会は、50歳までを対象とした若い世代の句会です。指導は西村和子先生から井出野浩貴さんに引き継がれましたが、変わらず毎月第2土曜日の午後に池袋近辺の会場で句会をしています。また、偶数月はインターネット句会を楽しんでいます。お気軽にお問合せください。

■最新記事
■月別アーカイブ
■カテゴリ
■問合せフォーム

お問合せはここからお願いいたします。また、ご感想などがありましたら、是非お寄せください。

名前:
メール:
件名:
本文:

■最新トラックバック

■検索フォーム

■RSSリンクの表示
■リンク
■QRコード

QR

第48回インターネット句会(2019年2月)
今年最初のインターネット句会の報告です。
初参加2名を含む18名により、146句が投句されました。

井出野浩貴選
特選句
半纏にデニム青空古本市      林檎
宿題は早口言葉日脚伸ぶ      礼美
灯ともせる手の皺深き阪神忌    志奈
どうせすぐ忘るる話おでん酒    志奈
太陽を封じ込めたる氷柱かな    ひより

入選句
多摩川へ一つ走りや四温晴     あき子
ひとっ走りしたい気持ちが季語によく表れているかと思います。
私も走りたくなりました。(味千代)
春待つや黄金めきたるメンチカツ  ひより
独り居の嵩張る鍋や寒厨     ゆかり
愛し抜く覚悟を問はれ梅真白    依子 
結婚に反対されたのか、望まれぬ子でも宿したのか。
寒さの中に咲く白い梅に、我を投影したのだろうか。
愛あれば耐えられる。(転児)
節分の子は母の歳数へをり     章子
獅子舞やおくれがちなる後ろ足   麗加  
暗算でくれるおつりや冬ぬくし   真理子
会報の封書の厚み春兆す      ゆかり
足取りのほろ酔ひらしき獅子頭   麗加
鈍感が生くる術なり着ぶくれて   林檎
大枯木仰ぎ無口になりにけり    真理子
肩二回叩き受験子送り出す     麻美
看板にロシアの文字も風冴ゆる   ゆかり
人波に揉みくちゃにされ追儺豆   あき子
干蒲団重なり合ひて男子寮     麗加
つぎつぎにみかん転がりからつ風  栄利子
補助輪の片方浮いて春近し     麗加 
きっと補助輪が外れるころには春なのでしょう。
「補助輪」だけでも春というの感じは出ると思うのですが片方だけ、浮く、というさらに視点をフォーカスしたことで春がすぐそこに来ている感じがうまく出ていると思いました。(睡)
祖母宛の賀状返事は母より来    睡
春隣抜きつ抜かれつスクーター   栄子
不機嫌を隠しきれざるマスクかな  転児
名画座の看板新た春隣       真理子
名画座という言葉にレトロな空気と格調があり、冬の終りの穏やかな日差しのもとに新調された看板の光景が浮かんできました。
春隣の季語が内容に合っていて素敵だなあと思いました。(実可子)
調律のピアノの生まれ変はり春   あき子
受験子へいつも通りの卵焼く    林檎
万感の思いを抑えつつ卵焼きを拵えている朝。
「受験子へ」という上五からも、親の温かな思いが子へ注がれていることが伝わってくる。(栄子)
ふらここや昇りきつたる無重力   麗加
ふぞろひの三つ編み揺れて春近し  香奈子
立春や掃き終へし庭光りをり    実可子 
掃除を終えて、さっぱりしたお庭。
風は冷たくても、日光は微かに春の陽気を帯びている。
立春を迎えた喜びが良く表れている句だと思います。(香奈子)
冬ぬくし間口一間半のカフェ    真理子
肩で息しつつ獅子舞頭噛み     味千代
ランドセル存外重し春隣      栄子
鯛焼やあんこなき尾を跳ね上げて  志奈

次回の締め切りは4月5日です。
みなさんの投句をお待ちしています。


スポンサーサイト
インターネット句会 | 10:28:51 | トラックバック(0) | コメント(2)
第47回インターネット句会特選句について
12月のインターネット句会の特選句について、
永岡ひよりさんが鑑賞を書いてくださいました。

冬麗の富士を車窓に賜りぬ      依子
賜る、というくらいの感動を覚えているのは、通勤電車だろうか。
冬の、大気が澄んで遠くまで見渡せる季節、都内からでも富士山の五合目あたりから山頂までが見えるのだが、そうするとちょっとした嬉しさを感じる。
通勤の混雑の不快さも、少しは薄れそうだ。冬麗という季語が効いていると思う。

アンテナの先まで錆びて冬ざるる   林檎
錆びたアンテナは、地デジではない昔のものが残った家のものか。
今はもう、誰も住んでいないのかと思う。もしかすると、廃村を見つけてしまったのかもしれない。
そんな物語を想像してしまう。
冬ざるる、という季語によって、荒涼とした景色を極めている。

枯芝を払ふでもなく鬼ごつこ     真理子
服につく枯芝。払うでもなくということで、とても元気な子どもたちの姿が見えてくる。
もしかすると、作者の子ども時代の姿かもしれない。
鬼ごっこ、田舎の子どもたちには見られない情景だ。
都市部では公園など、すぐに子ども達が集まれる環境なのでいろいろなタイプの鬼ごっこを見られそうだが、徐々に過疎化していく地方ではあまり見られない。
そう考えると、古き良き時代を思い出させてくれる、温かい句だと思う。

飲み込みし言葉を込めて革手套   栄子
黒い革手套は着けている人には温かいが、見た目どこか冷たい雰囲気がある。
言わずにぐっと飲み込んだ言葉、それを込めるのだからちょっとした怖さをも感じる。
握手かはたまた恋人と手を繋いでいるのか。
ぎゅっと敢えて力を込めていそうな様は、革手套を通して相手になんとなく伝わりそうだ。

東京は大きなクリスマスツリー    味千代
一読して、なるほど~!と思った句。
確かに、東京都そのものの形は、太平洋側からみたら木のようにも見える。
夜になれば、都心は灯に満ち、大きなイルミネーションだ。
ところどころにある公園や皇居に繁る常緑樹もまさにクリスマスツリーの葉のよう。
大きな景が見えるこの句に、作者の純粋さを垣間見る。


インターネット句会 | 21:23:13 | トラックバック(0) | コメント(1)
第47回インターネット句会(2018年12月)
インターネット句会の納め句座の結果をご報告します。

井出野浩貴選
特選句

冬麗の富士を車窓に賜りぬ      依子
アンテナの先まで錆びて冬ざるる   林檎
枯芝を払ふでもなく鬼ごつこ     真理子
飲み込みし言葉を込めて革手套   栄子
東京は大きなクリスマスツリー    味千代

入選句
鼻垂れの子が立たされて虎落笛    ひより
葉脈に命を遺し冬紅葉        睡

かれ尽したかに見える紅葉が 人に息が通うように
 葉脈に次代への命が吹き込まれて まだある
 残すではなく遺すとしたところにも
 自然に対する畏怖が感じられる(紅歳)
咳の子の物言ひたくて言へない眼   紀子
銀杏黄葉枝ごとに濃き淡きかな    真理子 
息白し負けず嫌ひの競ひ合ひ     礼美
咳こぼし鉛の身体持て余す      紅歳
冬夕焼ひづめの音の轟ける      香奈子
庄内を行く単線や虎落笛       ひより 

日本海に面した庄内を行く単線。
「虎落笛」で冬の厳しい寒さ、激しい風の音が聞こえてくる。
今にも雪が降りそうな灰色の空や荒れた海。
圧倒的な自然の力の前では「単線」が心許ないイメージがするが、
その地に生活する人々にとっては欠かせないものなのだと思う。(あき子)
富士山の八合目まで冬霞       林檎
咳の子の途切れ途切れに母を呼ぶ   紀子
夫寝てばかり勤労感謝の日      あき子
亡き人の椅子の膝掛毛布かな     依子
泣き顔もプロに撮られて七五三    栄利子
冬薔薇分かり合へぬを受け入れぬ   睡 
極月や立体駐車場の列        ゆかり
餅つきや町会長は声を張り      ひより
最果ての天文台の燈の冴ゆる     依子

北海道など日本の最果ての天文台でしょうか? 
冬の大地を照らす灯台は、寒々とした情緒が漂うもの。
まして最果ての地であれば、一層わびしい風景を醸し出すのでしょう。(香奈子)
落葉踏みしだきサッカーボールゆく  林檎
白菜のレシピ試しつ帰国待つ     章子
聴き入れば存外近し冬の虫       林檎
横顔の似てきし姉妹冬桜       真理子

姉妹の横顔と、桜の花が連なる様が呼応していて絵画的で美しいと感じました。(栄利子)

互選で人気の句をご紹介します。
ラ・フランス朝はいつも新しく     栄子
口紅を選ぶごとくやポインセチア   章子
餅焼けるまでに本題切り出さん     紀子
仰け反りてエイの顔見る小春かな    栄利子


次回は来年の2月です。みなさんの投句をお待ちしています。

インターネット句会 | 23:07:06 | トラックバック(0) | コメント(0)
第46回インターネット句会(2018年10月)
10月のインターネット句会の結果をお知らせします。
今回は、15名参加、投句は131句でした。

井出野浩貴選
特選句

秋蝶の羽ひとつ欠け子規の庭    林檎
はらからを踏み越えて散る子蟷螂  麗加
底紅や蔵の錠前さびつきて     真理子 
をちこちの玻璃戸を鳴らす野分かな 真理子   
身に入むや子規の使ひし体温計   真理子   
入選句
爽やかや目の覚めてまづ伸びをして 味千代
秋澄むや雲まで映す水溜まり    あき子

冷んやりとしている秋の雨の後、空の様子を映しだす鏡のようだ。
汚れるからやめてーと言いたくなるが、子は水溜りを飛び越えられるかと喜び遊ぶ。(礼美)
縁台の朽ち鶏頭のさかりかな    林檎
秋灯をゆつくり廻す観覧車     志奈
そこに咲く誰が決めたか曼殊沙華  睡
ぎこちなき律の筆跡秋湿      真理子  

正岡子規の妹の律は、子規が病に倒れてから亡くなるまで献身的に看病したことで知られている。
冷え冷えとして湿った感じの「秋湿」という季語と、「ぎこちない」律の筆跡がしっくりくる。
子規が亡くなったのもこの時期、やるせない律の気持ちも推し量ることができる。(あき子) 
抱き上ぐる子の温もりよそぞろ寒  あき子
子の体温を暑いと感じる季節から温もりと感じる季節への転換点を「そぞろ寒」で実感のある表現に。(睡)
秋の日やジーンズにつく畳屑    麗加
雨漏りの犬小屋直し柿日和     紀子

庭に犬小屋と柿の木。小説や漫画に出てくるようなこんな普通の暮らしも珍しく感じられるようになってしまった。
少なくとも私の生活圏に犬小屋は見かけない。
作者の暮らしぶりが伺われる内容がすっきりと詠みあげられている。〈林檎)
新米や試合の朝の塩むすび     ゆかり
赤い羽根シスターによく似合ひたる 紀子
秋灯や枡目はみ出す律の文字    真理子
独り身の酔ふばかりなる無月かな  依子       
退職を人伝てに聞き花木槿     志奈

夏から秋にかけての長い日数を咲き続ける木槿の花。
また、その花は朝に開き、夜はしぼむことから、人の栄華はかなさに喩えられる花でもある。
退職された方の退職理由こそ語られはしていないが、その不在をずっと気にかけていた作者にとって、或る日人伝てに聞いた退職の報は、きっとあわれを感じるものであったのであろう。(依子)
車椅子ゆつくりと押す秋日和    礼美
一切の風を拒まず芭蕉の葉     志奈
星月夜ビルのはざまの猫の道    栄子

美しく輝く星空の明るさも、ビルの狭間までは届かないだろう。
その狭間の、さらに猫の道とくれば尚更。
美しく広がる夜空から、視点がどんどん下がっていくところ、同時に景も狭まっていく展開が面白い。
暗いところから見上げる方が、星空はより美しい。(麗加)
来賓の翁居眠り運動会       麻美
虫の音のひときは高し生家跡    麗加
運動会紅組変な応援歌       礼美 
紫蘇の穂や母の小言を聞く如し   依子
へちま棚見んと片膝立てて座し   真理子
自転車の錆びゆくままに秋の雨   紅歳
こほろぎと階降るる夕べかな    香奈子 


互選で人気の句もご紹介します。
秋暑し母親業に休みなし      あき子
太刀魚の研がぬ包丁はね返し    睡
新米を積み助手席は久しぶり    栄子
流星のひとつは海へ消えゆけり   依子
天高し第一稿を師に託し      林檎


次回の締め切りは12月5日です。
早いもので今年の納め句座となりますので、ぜひ投句をお願いいたします。

インターネット句会 | 22:41:25 | トラックバック(0) | コメント(0)
第45回インターネット句会(2018年8月)
8月のインターネット句会には14名参加、出句は114句でした。

井出野浩貴選
特選句

波かぶる前に泣き出す水着かな     あき子
先生の一燈消えずキャンプの夜    栄子
銀座今二十一時や鐘涼し        林檎
燃えさしを蹴る少年よキャンプ果つ  栄子
夏めくやロングシュートの砂ぼこり   香奈子
入選句
末つ子のボールも加へキャンプの荷   栄子 

末っ子が離さないお気に入りのボール。
荷を運ぶおとなは大変。
それもひっくるめて楽しくて思い出深いキャンプになったのでしょうね。(睡)
手裏剣のやうに飛ばして藺座布団    麻美
炎昼やハシビロコウも口あけて     林檎
振り向けば闇はそこまでキャンプの夜  栄子
暑中見舞潮の香まとひ来(きた)りけり ひより  
梅雨冷や名もなき路地のガラス展    香奈子
カーテンの開かれぬまゝ花火の夜    依子

どのような理由があってカーテンを閉めたままでいるのか。
外からは煌びやかな花火大会の音がする。
喜ぶ声、はじける音。
しかし、カーテンのこちら側はとてつもない静けさに包まれている。
そこには無表情な住人が息を潜めていそうだ。 (ひより)
テーブルに布巾干したる夜涼かな    林檎 
日焼子の手足によつきり突き出せる   あき子
手作りのびっくり箱や夏休       ゆかり

完成した工作のびっくり箱。
閉じては開ける度に明るい笑い声が弾ける。
夏らしい元気な一句。 (香奈子)
浮輪の子大きな波を待つてをり     あき子
怪我をして本に埋もれ夏休み      章子
塹壕の闇の深さや百合の花       志奈
冷房車降りて六腑の重みあり      林檎

真夏の暑さが堪える時、束の間の冷房車は天国さながら。
そこから降り立った時の感覚を「六腑の重みあり」とは、大変ユニークな表現。(依子)
花火果て月をよるべの家路かな     依子
裸の子胸板少したくましく       香奈子
タクシーに素通りさるる炎暑かな    志奈
昼ごはん何を作らう夏休        礼美
ロープウェイ夏の雲へと押し出さる   麻美

青く広がる大空に夏の雲が湧いている。
そこへ向かっていくかのようなロープウェイ。
大景を捕らえるとともに、押し出さるという措辞から力強さを感じます。(志奈)
おてんばの浴衣にままに逆上がり    紀子
水打ちて嫗は息をつきにけり      睡
流されてまた遡りあめんぼう      志奈

屋外のプールであめんぼうがいたのだろうか。
子供たちは遊んでいて気づかないのだろうが、
子供を連れてきた大人だからこその視点だと思う。(章子)
プラレールの青き円環夏休み      栄子

互選で人気のあった句です。
坂道はどれも港へ大夕焼        志奈
無表情に母の日傘を離れたり      麻美
講堂のホルン長調緑さす        香奈子
盆踊女の歩幅に前進す           紀子


次回は10月5日締切ですので、よろしくお願いいたします。

インターネット句会 | 23:25:05 | トラックバック(0) | コメント(0)
次のページ

FC2Ad